スカート男子に始まり、脱毛男子、ブラ男子なんてのも出現し、そして、最近メイク男子がじわじわ来ているのをご存知ですか?

今まで女性だけの市場と思われてきたところに、男性のメイクブランドまでも誕生し、今後賑わせるかもしれません。
その男性のメイクブランドを作ったのがACROという化粧品会社。

そうです。本日はACROのお話です。

日本の化粧品業界の規模は、出荷額で1兆5000億円強。
また化粧品製造販売業が約3500社あると言われています。
今後男性の化粧ブランドが加速されるともっと市場規模は拡大するかもですね。

そんな群雄割拠の業界で、ACROは09年創業の新興ともいえる化粧品メーカー。
しかし同社が展開しているブランド「THREE」の知名度は近年突出しています。
THREEの特徴は、植物由来を主として国産原料にこだわっている点で、ナチュラル志向の女性に人気がある化粧品ブランド。

Perfumeや安室奈美恵、中村アンをはじめ、多くの芸能人が愛用していることでも有名なのです。
売上高は毎年2ケタ増という勢いで伸び、14年はファンデーションの大ヒットが寄与して前期比5割増、
15年も6割増を記録しました。

とはいえ、最初から順風満帆ではなかったのです。
実は鳴かず飛ばずの時代が続いたブランドでした。

化粧品は通常、より多くの人の目に触れて欲しいから、販売チャネルを増やすのが鉄則なのですが、THREEの化粧品は別の戦略をとり、ブランド強化に努めたところ、それが話題となったのですが、

ではそれはどのような戦略だったのかと言いますと・・・

トップ企業のアイデア

デパートでしか買えない

快進撃を続けてきているACROのビジネス構成でユニークなのは、店舗展開の構成です。
当初からデパートでの対面販売ブランドとして参入したこと。
新興メーカーながら、百貨店で販売をすることにより箔と安心感、そして高級感を購入者に植え付けることに成功したのです。

最初から他ブランドとは違う戦略を目指した

まず最初に「『水と油』が主体の化粧品素材の油に『茶のオイル:ティーシールドオイル』を販売。
ブランドを発進するに当たって先行他社ブランドとは競合しないことを目指しました。

『競合と同じ土俵に上がるな』ということです。

その結果、国産素材の植物成分を取り入れたことが、THREE製品のひとつの特徴として打ち出されたのです。

製品化する際に社内で徹底させたのは『半歩先を行け』

差別化を強調しすぎると、現今にある消費者の認識から乖離してしまい受け入れられないという社長の判断でした。

どん底時代からの復活劇

09年に船出した同社だったが、その前年にリーマンショックがあったことや、あえてユニークなポジショニングで市場参入したことから、当初の売れ行きは今ひとつ。
11年には東日本大震災による市況の落ち込みもあった。

しかし、その天然由来成分を従来の化学素材とうまく融合したスキンケア製品が次第に支持を受けるようになります。
愛用するようになった女優やタレントなどが自らのSNSで発信、推奨したりして知名度が上がってきたのです。

ヒットのきっかけ

女性誌「VOCE(ヴォーチェ)」(講談社)が毎年発表している「VOCEベストコスメ」賞は、消費者に大きな影響力を持つ賞である。13年の同賞のスキンケア編でTHREEの製品が6点も入賞した。
実は11年にも先行して同賞スキンケア編で3点が同年入賞(上期と下期に顕彰がある)していて話題を呼んでいた。

日本文化が世間を席巻する時代

ニューヨークやロンドンで通用する日本の化粧品ブランドにしようと展開。
日本の製品で世界一のものは多い。車がそうだし、電気製品の多くもそう。

しかし、ファッション関係の業界で世界を目指しているのは、石橋社長に言わせるとファーストリテイリングぐらい。
「和食ブームに見られるように、日本文化が世界を席巻する時代がやってくると思うんですね」

バンコクでバカ売れ??バンコクの客単価は日本の2倍

現在、バンコクだけで17のショップを展開中。
意外なことに、所得水準の平均が高くないタイでの客単価が高いのです。

なんと日本での客単価の倍の売り上げ。

理由として

多くのショップがデパートの中にあるのですが、タイではデパートに来るのは富裕層だけだから。
収入により買い物をするショップが分かれているのです。
またバンコクはSNSが日本より進んでおり、その結果、口コミのマーケティング効果が高く、THREEの商品特性にぴったり合致していたのです。

あとがき

販売する場所や販売方法のことを販売チャネルと言いますが、通常は販売チャネルは拡大したほうが顧客の接触度が高くなり、売上は増加すると思いますよね?
しかし今のACROしかり、あえて販売チャネルを絞り込むことでヒット商品になる例は多いです。

その一例が、レッドブルです。

レッドブルは栄養ドリンクとしては後発の商品ですが、現在ではエナジードリンクといえば、レッドブルといわれるほどのヒットを記録している商品ですよね。
そして、実は販売チャネルをコンビニに絞り込んだのです。

その理由は・・・

価格競争に巻き込まれないようにするためだったのです。

コンビニでは通常、値引き販売はされないため価格面で有利になるとともに、主なターゲットを従来の栄養ドリンクが想定していたサラリーマンから若者にシフトすることで新たな顧客の開拓に成功したのです。
コンビニをよく利用する若者の目に触れる機会を増やすことで独自のブランドイメージ確立に成功し、ヒット商品の地位を確立したレッドブルは、販売チャネルの絞り込みでブランドと顧客の両方を獲得に成功しました。

またレッドブルは、従来の栄養ドリンクとは異なり、医薬部外品指定を受けていません。
そのため、コンビニでの陳列スペースも従来の栄養ドリンクとは別の清涼飲料スペースになりました。

結果的には、陳列スペースが清涼飲料と同じ場所になったことによって若者の接触機会が増え、日ごろ栄養ドリンクについて考えないような世代からの支持を集め、売り上げを伸ばしていきました。

医薬部外品指定を受けることで得られるメリットよりも、指定を受けないことで得られるメリットの方が上回ったことが、ヒット商品の誕生に一役買ったのです。

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