コロナ自粛中に嬉しいことといえば…
家で早くお酒が飲めること。
特にテレワークでのお仕事が回っている人にとっては、今後のリストラの心配もなく、仕事量半分なのにお給料は全額という状態で、毎日外で使う飲み代に比べたら、家飲みは安い!!と感じることでしょう。
また、今後の将来が不安になったり、孤独によって引き起こされる飲酒量増加も多くなっています。
コロナの影響が夏まで続くと想定される中、また、コロナが収束したとしても、リーマンショック以上の不況が襲ってきます。
失業、就職難や借金問題、うつ病などの問題が大量発生し、アルコール依存症も今後、確実に増加するのです。
目次
ストロング系チューハイに注意

アルコール度数を売りにする缶チューハイが増えており、「ストロング」をよく目にします。
コスパよくすぐに酔えることから、大人気です。
レモンサワーを筆頭に、柑橘系からビター系までフレバーはどんどん増え続けており、男女問わず幅広い層がターゲットとなっています。
そのため、缶チューハイ市場はこの10年間で2.3倍に拡大。
メーカーはアルコール依存症が増えた方が儲かるから、今後もどんどんコンビニの棚を侵食していくでしょう。
実際に「アルコール度数が高いものを以前よりも飲むようになった」と答えた割合は42.1%に達し、「家飲み」でより高いアルコール度数のお酒を飲む傾向が強まっているのです。
なぜSTRONGの缶はキラキラしているのか??

缶チューハイを買う理由は何でしょう??
1つには安いから。
そして、すぐ酔えるから。
アルコール依存症は「酔いたい」という動機から来るもので、自己肯定感が低くなっているケースが多いのです。
そして、コンビニの棚を見ると…
ストロング系のキラキラと輝いている缶。
私たちは、不安を抱えながらアルコールに癒しを求めています。
そこで、あのキラキラが目に入るのです。
「ストロング」というネーミングも秀逸です。
ストロング系は強そうな名称が合わさって、「自分にパワーを与えてくれる」「何かが、変わるんじゃないか」「『男らしさ』を取り戻せる」というような印象を抱かせるのです。
そこで、ついつい買ってしまうのでした。
もちろん、手軽に買えて酔えるというメリットがあるため、手を伸ばしやすい商品です。
しかし、これは「アルコール依存症」の引き金になる可能性が大きいのです
一度、9%を経験すると、耐性が付きます。
そのため毎日大量の飲酒をするという『脅迫飲酒』へと進行し、最終的には起きている間ずっと飲酒をする『連続飲酒』に陥ってしまう可能性があるのです。
実際、アルコール依存症の現場では、2年ほど前からその危険性の兆候が出ていました。
患者さんの自宅を訪問するとストロング系の500ml缶が散乱していたのです。
以前は、紙パックやカップ酒だったのですが、確実に今ストロング系に移行しています。
飲みやすくて、度数もあるので早く酔える。そして何より安いことが、一番の「買う動機」になるのです。
ダラダラ飲みは依存症の入り口

私もそうですが…
お昼に作家のお仕事をして、残した仕事はお酒を飲みながらダラダラと文章を打つことが多いです。
これが、アル中になる入り口なのかもしれません。
特に昼間お酒が欲しいと思ったことは無いのですが、お酒がないと、夜に仕事ができず、寝ることも出来ません。
次第に量は増えておき、知らぬ間に毎日の量が増えることも。
どのような飲み方ならOKなのか

厚生労働省では「節度ある適度な飲酒」として、「1日平均純アルコールで約20g程度」という指針を出しています。
ストロング系9%ならば1本までなのですが、そんな1本で止められる訳もなく、ではどうしたらいいのでしょう。
食事といっしょに楽しむ
空腹のときにお酒を飲むと、胃の中に食べ物が何もないためにアルコールの吸収が速くなり、酔いがまわるのが早くなってしまいます。食事といっしょにお酒を飲むことで、胃の中の食べ物が粘膜の上に層を作り、胃を荒らすことが少なくなり、さらにアルコールの吸収を遅らせます。また、お酒のペースを抑えることもできます。
チェイサーと和らぎ水
ウイスキーや焼酎など、アルコール度数の高いお酒は胃腸への刺激が強いうえに、血中アルコール濃度が早く上昇するので酔いがまわりやすく、肝臓への負担も高まります。水などで薄めて、ゆっくり楽しむことが望ましいといえます。
ストレートで飲むときには「チェイサー」がおすすめ。ウイスキーなどの強いお酒をストレートで飲んだときに、追いかけて飲むノンアルコールや低アルコール飲料のことです。日本酒や焼酎に添える水のことは「和らぎ水」といい、口の中をすっきりさせるとともに、アルコールによる胃への刺激を和らげる効果があります。
お酒を飲むときに好ましい食べ物
胃腸の粘膜を保護する効果があるのは、脂肪分の含まれるチーズなどです。飲酒前に食べておくと、アルコールの刺激で胃壁が荒れるのを和らげる効果を得られます。牛乳を飲むことにもアルコールの吸収を遅らせる効果があります。
お酒を飲んでいる間は、アルコールによってミネラルやビタミンが失われやすいので、それらの豊富な野菜類などの植物性食品を多くとることを心がけましょう。お酒のつまみには塩分が多く含まれていることが多く、逆に食物繊維は不足しがちになるため、塩分控えめで食物繊維を多く含んだ食べ物もおすすめです。また、アルコールを分解する肝臓はたんぱく質を必要とすることから、たんぱく質の豊富な食べ物が好ましいといえます。
飲んだ後におすすめなのが果物。果物に含まれる果糖にもアルコール分解を助ける効果があります。グレープフルーツジュースなど、かんきつ系の果汁が入った飲み物を飲むのも良いでしょう。
なぜ、アル中予備軍が増えている??

ロシアにおけるウォッカみたいになりつつある日本のお酒事情。
酔える酒がミネラルウォーターより安かったら、そりゃ水よりも酒を選びますよね。
安くて手軽だからと言って大量のお酒を飲み続けると体に良くないのは明白です。
飲み続けた結果、耐性や精神・身体依存などが形成されて、自分でコントロールできなくなり、飲むのはよくないとわかっていながらも飲んでしまう。
これが「アルコール依存症」です。
厚生労働省の患者調査によりますと、アルコール依存症の総患者数は、過去最高を記録し続けているのです。
女性の依存症・高齢者の依存症が増えている実態

若年者の飲酒習慣は減ってきていますが、代わりに女性の依存症・高齢者の依存症が増えてきているという傾向があります。
核家族化や高齢者の孤立化などの社会の風潮も関係している可能性が高いのです。
それは、やっぱり缶チューハイに影響を受けています。
安くて度数の高いお酒を飲むと、より依存症になりやすいのです。
安価に大量のアルコールを摂取できることになるため、依存症を助長することは間違いのです。
お酒を減らす方法はあるの??

「減酒外来」においての基本指導は、レコーディングを重要視していると言います。
いま、飲酒のアプリもありますので、自分の飲酒量をレコーディングすることは簡単で、レコーディングダイエットが流行したように、効果的だと思います。
最後に…
適正飲酒の10か条
公益社団法人アルコール健康医学協会では、お酒の適正な飲み方やマナーを周知することを目的として、「適正飲酒の10か条」(平成20年5月改訂)を定めています。
- 談笑し 楽しく飲むのが基本です
- 食べながら 適量範囲でゆっくりと
- 強い酒 薄めて飲むのがオススメです
- つくろうよ 週に二日は休肝日
- やめようよ きりなく長い飲み続け
- 許さない 他人への無理強い・イッキ飲み
- アルコール 薬と一緒は危険です
- 飲まないで 妊娠中と授乳期は
- 飲酒後の運動・入浴 要注意
- 肝臓など 定期検査を忘れずに
しない させない 許さない 未成年者飲酒・飲酒運転
出典: 公益社団法人アルコール健康医学協会

放送作家・演出家・地域戦略アドバイザー
1977年生まれ 熊本県天草市出身
株式会社ドーンマジック 代表取締役