行きたいところに行けないコロナ禍。
アフターコロナでも、その状況は2,3年続くと思われています。
人は抑制されるとどうなるのでしょう??
その逆を行きたくなる。
「押すなよ押すなよ」とバラエティ番組で連呼するほど、押したくなる現象と同じで、ここ絶対見るなよ。
あそこには行ってはダメと言われるほどに行きたくなるのがDNA。
しかし、コロナ禍では海外旅行に行きたくても、ムリ。
そこで、この先何が求められるのかというと…
行った気になること。
そんな気分にさせるには、どうしたらいいのでしょう。
例えば、今回ご紹介するコカコーラのプロモーション。
結論から言うと…
各国のコーラを飲み比べ出来るというもので、至ってシンプルなものではありますが…
ラスベガスで人気のコカコーラメニューとは??

ラスベガスにある、コカ・コーラの公式ショップ。
世界最大という高さ約30mのコークボトルがインスタ映えで人気なのです。
そして、それよりも人気なのが、世界中で販売されているコカ・コーラ。
実は世界各国で限定のドリンクがあります。
世界各地を回って限定ドリンクを味わうのはなかなか難しい。
トップ企業のアイデア

世界のコーラの飲み比べ
2階にあるカフェコーナーで、世界中で販売されているご当地ドリンクの中から16種類がテイスティングできるドリンクセットで価格は10ドル。
「アラウンドザワールドトレイ(Around the World Tray)」。
注文すると2角に段重ねのトレイで渡され、全16種類のドリンク飲み比べができます。
例えば…
- タンザニアの「Stoney Tangawazi」(ジンジャーエール風)
- ウガンダの「Fanta Exotic Fruit Punch」(甘いピーチ味)
- マダガスカルの「Bon Bon Anglais」(バナナの香り)
- アメリカの「Frestea Honey Green Tea」(ハチミツ味のジャスミンティ)
- 韓国の「Minute Maid Joy Apple Lycheee」(フルーティ)
などなど。
飲み比べ出来るのは、嬉しいのですが、これで旅行に行った気にはなりません。
なりませんが、旅行とは・・・
旅を計画する段階からその楽しさは始まり、次はどこに行こう!!
という話のきっかけになり、その地域のPRにもなりますよね。
アフターコロナで地域活性に生かすには、コカコーラが上手いところで注目すべきところは…
その国がイメージできる味付けにしたところ。
例えば、こちらの3つを見てみますと…
- タンザニアの「Stoney Tangawazi」(ジンジャーエール風)
- ウガンダの「Fanta Exotic Fruit Punch」(甘いピーチ味)
- マダガスカルの「Bon Bon Anglais」(バナナの香り)
行ったこともないのに、なんだかイメージ通りのそれっぽい味付けになっていますよね。
これが何を意味するのか??
例えば、同じ飲み比べで、日本酒があり、その県のお酒を飲んだ方も多いと思いますが…
甘口、辛口、フルーティというおいしさの概念のみで、県を連想させるというものがありません。
もちろん、このお酒が美味しかったから、この県を訪れてみようというものはありますが、県にとってのPRは効果は薄いです。
アフターコロナで、わが地域に来てもらうには、仕込むべきチャンスは今です。
外にPRを打てない状況の中、やるべきことは連想PR。
例えば、他県と協力して、一緒にPRしてはどうでしょう。
もうライバルではありません。
ワインでも、山梨県と長野県が協力し、日本のワインとしてPRし世界に打ってでる。
また、どっちかの地域だけの訪問でも、連想させるべきものを仕込む。
行政同士の連携は難しいかもしれませんが、運命共同体でPRしなきゃ、アフターコロナで太刀打ちできないのではないでしょうか。

放送作家・演出家・地域戦略アドバイザー
1977年生まれ 熊本県天草市出身
株式会社ドーンマジック 代表取締役