取引先や、自分の部署への差し入れなど、どんなものを持っていきますか??
放送作家という職業柄、タレントや収録現場、そしてスタッフへの差し入れの機会が多く、いつも何を選ぼうか苦労しています。
とはいえ、選ぶのに苦労しない一つの方法があり、それは、とにかく行列に並ぶこと。

「並んできてまで買ってきてくれた」
という行為が重宝されるのです。
本日の表題でもありますが、クリスピークリームドーナツ。
12年ほど前新宿に住んでいたため、よく新宿南口のお店に買いに行っては、並ぶという行為を繰り返していました。
もちろん並ぶ時間なんて読めません。
そのため会議に遅れることも頻繁にありました。
でも、怒られることはなく、むしろ褒められたのでした。
本日はそれほど人気だったクリスピークリームドーナツのお話です。
目次
日本にドーナツを根付かせた功績
06年に1号店となる新宿サザンテラス店を構えると、人々が長蛇の列を成し、瞬く間に「行列のできるドーナツ店」として名を馳せた。
以後、一気呵成に9年間で64店舗を出店し、日本にドーナツブームを巻き起こしたのですが…
鳥貴族、いきなりステーキ同様、広げすぎると衰退はやってきます。
熱狂は長く続かず、14年にコンビニがドーナツ事業に参入し、異業種間でのドーナツ戦争が勃発。
16年3月期には赤字に転落し、既存店を次々に閉鎖していくことになるのです。
しかし、その年に新商品がヒットし、復活の足がかりを作ったのです。
さらに、2017年V字回復の決め手となったのが、浮き輪の形をしたドーナツ。
こちらの商品は、インスタ映えを意識し、セットの飲み物と一緒に撮影しやすいように、
ドーナツにある工夫を施したのだが、
その工夫とは・・・
トップ企業のアイデアはここ!

一回り小さくした

インスタの宣伝に心中したドーナツ
17年8月には期間限定で、浮輪を模したミニドーナツ入りの「サマーミニ ボックス」を発売。
SNS映えを意識した商品で、インスタグラム上ではドーナツをストローに差した画像が数多く紹介されたのです。
その他にも、18年3月から店舗限定メニューとして、ドーナツにベーコンを合わせた「おかずドーナツ」などモーニングセットなどを発売し、新規顧客の開拓。
リピーターを取り込み、V字回復を果たしました。
あとがき
シンプルで忘れがちなアイデア。
大きくしてみる。小さくしてみる。
有名な話ですが、IBMで小さいノートパソコンを売り出そうとして、そのパソコンをデブに持たせたところ、より小さく見えたことによって大ヒット。
30年以上たった今でも、語り継がれる宣伝手法なのです。
身の回りもの、大きくしたら?小さくしたらを考えてみるだけでも意外なヒットが生まれるかもです。

放送作家・演出家・地域戦略アドバイザー
1977年生まれ 熊本県天草市出身
株式会社ドーンマジック 代表取締役