関東に住んでいると、なかなかフェリーに乗る機会ないですよね?
プラっとフェリーで小笠原諸島行こう!なんて思うことも少なく、横須賀から房総半島のフェリーのクルージングデートしようなんてプランはあまり立てませんよね?
乗らず嫌いだったりしてないでしょうか??
熊本出身の私は、よくフェリーを利用します。
どんな時に利用するのかと言いますと、九州出張の際にホテル代わりとして利用するのです。
どういう事かと言いますと…
東京から出張する際、まず東京では、夜まで食時会という名のお仕事を入れます。
そのまま深夜バスで大阪まで移動し、朝サウナに直行。
アルコールを抜き、お昼に打ち合わせをいくつかいれるという具合です。
そのあとは、お楽しみのこれです。
そう!フェリーに夕方乗り込むのです。

人のみ乗船のため、運賃は片道5千円程度。最近は部屋も進化しておりますので、個室利用も7,8千円とホテルに泊まるくらいで移動できるのです。
これを利用しない手はありません。
朝起きると…
その後、福岡、佐賀、長崎、熊本での打ち合わせなら、門司港へ。
大分や宮崎、鹿児島なら、大分港へ行くのでした。
0泊3日の快適出張旅という訳なのです。
とはいいつつ、LCCや新幹線の利便性が高まり、フェリーが危機を迎えたことがありましたが、飲酒運転や、働き方改革で運送業の利用者が増え、そして、フェリー会社ではターゲットを絞って、運航プランを組んだことがV字回復につながったのです。
今日はそんなフェリー会社のお話です。

神戸~大分、大阪~別府、大阪~志布志の3航路を展開するフェリーさんふらわあの「弾丸フェリー」と呼ばれるプランの利用が増えています。
往復で船中泊となり、0泊3日で1万円からというものです。
室内は大部屋に雑魚寝しているというイメージは過去のもの。
最近の船はプライバシーを守った個室が増加。

商船三井のフェリーの旅客数は他の航路も含めて2015年に約45万6000人と前年より7%伸びています。
大きな要因は個室を従来比2割多い94室に増やし、全室にシャワーとトイレを設置。
休日はファミリー。
平日はある人たちが利用をするようになったことが大きな要因なのですが、ではどのような人が使っているのかというと・・・
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「弾丸フェリー」と称し、通常の夜行を往復で利用すれば片道1人1万円から利用できる格安プランも設けています。
時間はかかるが鉄道より4割安く移動できるのです。
それを九州で関西方面に就職活動する人へ向けて営業をかけたところ大ヒットとなったのでした。
その他の顧客増員の要因としては、訪日旅行客が増えたことによる、関西方面はホテル料金が高騰し、予約も取りづらいため利用が増えたこと。
また関西到着後、鉄道やバスのフリーキップを打ち出し、旅行客の利便性を上げたことも増加の要因となったのです。
あとがき

冒頭で東京の方はなかなか乗る機会が無い。というお話をしましたが、もちろん東京からも長距離の方にフェリーが出来ています。
四国、九州方面に行くなら東京~徳島~北九州までいく東九フェリーです。
19時ころに東京を出発し、翌日14時に徳島到着という、かなりまったりした旅になりますので、時間がある人、もしくは私みたいに、どこでも仕事ができて集中したい人なんてぴったり。
ただし注意点があります。
この船は、長距離にも関わらず、食堂やレストランの設備がないのです。
とはいえ。全くない訳ではなく、自動販売機コーナーでは冷凍食品やレトルト食品などが販売されています。
そのため、乗り込むときには多少の食料と飲物を買っていくのがおすすめ。
自分の好きなものを食べて、飲んでお仕事して、そして気づいたら移動している。
贅沢な時間が日本でも味わえるのでした。

放送作家・演出家・地域戦略アドバイザー
1977年生まれ 熊本県天草市出身
株式会社ドーンマジック 代表取締役