ロンドンでタクシーの運転手の素質として、ロンドンすべての道という知っていることが前提とされているのは有名な話で、タクシー運転手になるためには、知識を詰め込み、日々の情報を追いながら業務を行うことになります。
そのため、「普通」のドライバーになるためには、長いキャリアが必要になってくるのですが…
では、ここで2択クイズ
人気なのはどっち
ロンドンのタクシー業者による実験で、タクシーに2つの看板を取り付けました。
A:「普通のタクシー」
B:「道を知らないので、あなたの案内が必要です」
さて、人気になったのはどちらでしょう??
【答え】
B:道を知らないタクシー
ロンドンの道を全部覚えるには長い年月がかかり、タクシー事業をロンドンで急速に拡大したい場合、時間が足りず、参入障壁は高くなっています。
覚える時間を短縮する努力をするよりも、視野を広げて考えてみますと…
そう、
逆張り思考。
「ロンドンの道を全く知らないので、あなたの道案内を必要としています」と書いた看板を車に貼り付けると…
道に詳しいことが一つの知識として定着しているロンドン住民は知識のない運転手よりも道をよく知っています。
そのため、「道を全く知らないタクシー」は、格好のエサ。
運転手に対して上から目線で道を教えたがる人に人気が出たというのです。
ここから導き出される思考として、
- ・出来ないなら、出来るようになることを止める
- ・出来ないなら、誰かにやってもらう
- ・大多数が思う方向に行かないこと
IKEAは「顧客のために家具を組み立てない家具業者」でありテスラは「物理的な店舗を使わずに車を販売する自動車ブランド」、となったように「人は業界の標準や規範を破ることによって、並外れた結果を生み、イノベーションを実現するのです。
多数派思考は思考停止状態
リモート会議の普及によって、業務報告が会話の9割を占めるようになった今のビジネス事情。
そのため、多数派の意見が通りやすいものですが、一度立ち止まって考える必要があります。
多数派の意見が常に正解であるとは限りません。
人やチーム、組織は壁にぶつかると次の2つに分かれます。
・「同じことを何度も行う」
・「同じことを行う頻度を少なくする」
しかし、データによると全体のおよそ3%は「まったく別のことを始める」のです。
つまり、3%は完全に方向転換をするも、残り97%は結局以前と同じことを繰り返し行い続けてしまうというわけです。
なぜか??
多数派が正義だと考えるから。
技術的限界、物理的限界、道徳的限界の中で人は思考します。
いわば大きな箱の中で物事を考えるようなものであり、この箱こそが業界の標準であり、ビジネスの規範と考えるから。
しかし、標準の箱の中で考える以上、出てくる結果は常に普通の結果。
優れた結果を出したい場合は、やっぱり、自分の思考を箱から出す必要があるです。
- 人が来ない地域活性って何??
- 商品を売らない通販サイトって何?
- エンタメ性のないアプリって何??
- 英語を教えてもらわない英会話スクールって何??
さて、あなたはどう考えます??

放送作家・演出家・地域戦略アドバイザー
1977年生まれ 熊本県天草市出身
株式会社ドーンマジック 代表取締役