入館料が日本一高い美術館をご存知ですか??
しかも館内の展示品は全部レプリカの「大塚国際美術館」
とはいえ、うさん臭くはありません!

徳島県の鳴門市にある「大塚国際美術館」は、あの大塚製薬が建てた美術館なのです。
本物は一つもなく入場料が日本一高いにも関わらず大人気。

実際に訪れてみるとその値段に納得しリピーターになるのだとか。
tripadvisorの「行ってよかった美術館&博物館ランキング」美術館部門で1位を獲得したほど。

その人気の秘密は、人を喜ばす数々のアイデアから。
一体どんな美術館なのでしょう。

大塚美術館とは?

オロナミンCやポカリスウェットなどの商品で有名な大塚製薬。
その大塚製薬グループの創業75周年事業として、創業の地である徳島県の鳴門市に1998年年に開設された美術館。
美術館といえば、本物の作品を見に行くところがほとんどですが、全部レプリカというのはかなり珍しいのではないでしょうか。

他の美術館との最大の違いは、ここに展示されている全ての美術品が複製。
美術館に所蔵されている作品は、ピカソ、モネ、ルノワール、レオナルド・ダ・ヴィンチと名だたる世界の画家のものばかり。
その数なんと1000点余りにものぼります。

しかし、オリジナル作品は1点もありません。

複製が展示されているのに、入館料が日本一高い美術館なんです。

入館料:小中高生 540円/大学生 2160円/一般 3240円

完コピする技術が凄い!!

展示されている作品は、大塚グループの大塚オーミ陶業株式会社が開発した特殊技術によって、世界中の名画を陶器の板に原寸で焼き付けたものである。
古代壁画から現代絵画まで、世界25カ国190余の美術館が所蔵する1,000点を超える世界の名画が特殊技術によって原寸大の陶板で忠実に再現されています。

約2000年以上にわたってそのままの色とかたちで残ること。
退色劣化を逃れられないオリジナル作品をはじめとする、文化財の今後の記録保存のあり方に大きく貢献するものとして注目されています。

至近距離で観れるのが凄い!

有名な作品が飾られている美術館では、名画の前はロープが張られて人だかりで全然見えないということもしばしばあります。
ここではそんなこともなく自分のペースでゆっくり、そして、間近からも鑑賞できます!

また作品が痛まない加工をしてあるため、照明も明るいのです。

写真撮影も自由なのが凄い!

一度にこれだけの歴史建造物レプリカを観賞できるのもこの美術館ならでは。輸送が困難な絵画を国内で観賞できるのも、レプリカ展示のメリットですが、合わせて写真撮影が出来るのです。

陶板ゆえ作品が痛むことはありません。
そのため名画の前で記念写真を撮影できるのも魅力ポイント。

好きな名画の前でニコリと笑いながら写真を撮るとテンションが上がります。
※ただしストロボ撮影と三脚の使用などは不可です。

普通は出来ないツーショットを撮ったり、原寸を体感するのが、ここならでの楽しみ方でしょう。

作品にタッチできるのが凄い!

普通の美術館では絶対NGの行為です。
大塚国際美術館では本物と同じ質感を楽しんでもらう為、美術品に触るのもOKなんだとか。

建造物も完コピするのが凄い!

館内にはシスティーナ礼拝堂(ヴァチカン)があります。
こんな風に空間を丸ごと再現した展示方法を環境展示と言います。
またここはホールにもなっており、結婚披露宴、歌舞伎の上演、将棋の対局会場としても使われています。

ちなみに、横綱白鵬関と紗代子夫人、後藤田正純議員と水野真紀さんの結婚式が行われたそうです。

環境展示としてモネ「大睡蓮」が。池には本物の睡蓮、その中にはモネの「睡蓮」が円形に展示されています。

地球上に存在しない作品も作っちゃうのが凄い!

「最後の晩餐」の修復前、修復後の両方を比較してみることができるのは凄いです。
ダヴィンチ自身が描いたこの状態の最後の晩餐は、地球上にもう存在しません。
修復前、修復後の2枚の原寸サイズの最後の晩餐のレプリカを見れる場所は世界でもここだけ。

お客さんの楽しませ方も凄い!

ロボットのアートくんが案内してくれます。
ロボットに自分の顔を認識させると、館内に展示された絵のなかから自分に似た名画の人物を探してくれるというもの。
アートを身近に感じるきっかけとして役立っています。

さらに楽しませてくれるツアーが凄い

楽しく美術に親しむための鑑賞サポートも豊富です。
なかでも「怖い絵」ツアーや「テルマエ・ロマエ」ツアーなど人気の美術エッセイやコミックにちなんだギャラリートークツアーが人気。
様々な企画もあるので、そちらを利用するのも楽しそうです。

とにかく沢山の作品があるので見学には時間の余裕をもって広い空間を歩き回ることになるので、歩きやすい靴で、時間に余裕をもって行くのがよさそうです。

中が広くて、全部みてまわるのにかなり時間がかかります。
イベントをしていたり、食事やお茶のできる所もあったりするので、一日中と言っもいいくらい時間を費やすことのできるスポットだと思います。

目でも楽しい食事が凄い!

美術作品にまつわるメニューがあるのも特徴。
例えば、赤ワイン、古代のパン、スズキのソテー、子羊のロースト・・・。
「最後の晩餐」に描かれているのと同じ食事を味わうことができるのです。

あとがき

体力的な問題から、なかなか海外には行けない祖父母を連れていけるとステキですね。
教科書で観たことのある作品が並ぶとテンションがあがるため、子供が芸術に触れるいいきっかけになりそうです。

場所は大鳴門橋の近くにあるので、渦潮観光と一緒に組み合わせてここを観光する人が多いといいます。

ちなみに、私はメキシコ・カンクンにある海底美術館に行ってみたいのです。
カンクンの美しいサンゴを守るために作られた美術館で海底に彫刻がびっしりと。
その前に、ダイビングできませんでた。