アメリカ西海岸シアトル、観光地としても有名なマーケットをご存知ですか?
PIKE PLACE MARKET(パイク・プレイス・マーケット)といい、歌いながら魚を投げ合う光景をテレビで見た事ありませんか?

この鮮魚屋さんは魚が売れると大きなかけ声と共に、店頭のスタッフとカウンターの中にいるスタッフが魚を放り投げ合います。
そのパフォーマンス目当てに人集りが絶えないことはない。

なんとも楽しそうなその姿に、働く側も買う側も心が踊る心理が働き活気づいているのです。

とはいえ、実は、ここ10数年前までは観光地とは無縁の存在で地味なマーケットだったのです。
シアトルが生んだ奇跡のマーケットとも言われる背景には、お客、スタッフが楽しむという仕掛けを、自ら作り上げたからでした。

そしてもう一つ、マーケットに滞在していてお客さんが、なんとも楽しく幸せな気持ちにさせてくれるある仕掛けを作ったからでした。

お魚やさんではない、あるお店を増やしたところ、賑やかさに拍車がかかり人気となったのですが、

それはどのようなお店なのかと言いますと・・・

トップ企業のアイデア

花屋さん

花屋さんがあることによって、花の香りが充満し、魚の生の匂いが減少されるという訳です。
また殺風景なマーケットに、季節感と色合いを出し、見た目も華やかになったのでした。

それはちょうと日本のスーパーマーケットでも、入り口に季節感が出る野菜を置いているのと同じ構造です。
そして、花屋さん達は花の時期が終わればドライフラワーの花束に切り替え、1年中お花が咲き乱れるマーケットとなったのです。

パイクプレース・マーケット開設は1907年

アラスカ・ゴールドラッシュでシアトルが急成長した時期。
一獲千金を狙う採掘者や取引業者で賑わい、あわせて造船業や鉄道業が栄えると、1900年に人口約8万人の港町だったシアトルは1910年には人口約24万人の都市に急成長。

人口が増えれば必然的に「食」の需要が増え、そこで誕生したのが農産物の直販所のパブリック・マーケットでした。

1907年11月には、ゴールド・ラッシュで財を成したフランク・グッドウィン氏がマーケットの拡張に投資。
雨の日でも販売できるように現存するアーケード施設を建設し、「パイクプレース・マーケット」の名称をつけた。

1920年代がマーケットのヘイ・デイ(最盛期)。
シアトルの活況とともにマーケットも成長し続け、1930年には500件を超える農家が、マーケットで農産物を直販するようになったのですが…。

第二次世界大戦の頃から状況は一変

1941年になると、当時マーケットで3分の2を占めていた日系農家が姿を消す。
大統領令で強制収容所へ連行され、急速にマーケットが衰退してきいます。
さらに冷蔵庫の普及が重なり、ダウンタウン全体が衰退してマーケット周辺の治安も悪化したのです。

1960年代、マーケットは解体の危機にさらされた。廃退するダウンタウンを整備しようと、市が大型不動産開発を進め、マーケットにも再開発計画が提案された。
計画は戦前からの建物を壊して高層ビルを建設し、高層ビル内の一画にマーケットを残すというもの。

マーケット解体に危機感を持ったワシントン大学教授で建築家のビクター・ステインブリューイック氏がマーケット保護を訴え、市民に支持を求めた。
10年ほど続いた市民運動が実を結び、1971年にシアトル市はマーケット周辺の土地を買い取り歴史保護地区に指定。

パイクプレース・マーケット財団とPDAも設立され、大型開発とは違う形でマーケットの復興が進められることになった。

パイクプレース・マーケットはシアトルが生んだ奇跡

今では毎年15憶人にのぼる人々が訪れる、シアトル屈指の人気観光スポット。
高層ビルが建っていたら、こうはなっていなかったという。

昔ながらの小さな店舗スペースが集まる、地域に密着したスタイルが、観光客にとっては新鮮で魅力的になっています。

復活劇の裏には、シアトルの魚市場を復活させたと言われる、シンプルな行動規範があったのです。

それが「フィッシュ哲学」

みなが仕事イケメンになろう団結したのでした。

フィッシュ哲学ってなに??

フィッシュ哲学は、組織を活性化するためのマネジメント手法です。
どん底の時、市場の魚屋さんで働く従業員の「世界的に有名な魚屋さんになりたい」という想いをきっかけに、魚屋の組織体制と働き方を改善。

その結果、従業員同士が魚を投げて渡すというパフォーマンスが話題となり、「世界で最も有名な魚屋さん」とまで呼ばれシアトルの観光地になったのです。

その実話をもとに生まれたフィッシュ哲学は4つの行動原則で構成されており、マクドナルドやBMW、ナビスコといった有名企業のほか、世界中約4000社の社員研修に導入・活用されています。

日本では、東京慈恵会医科大付属病院が最初にフィッシュ哲学を取り入れ、一年間で看護部の職員の離職率を低下させるなどの成果を出しています。

フィッシュ哲学がもたらす効果

フィッシュ哲学を実践することで得られるものは、現在のビジネス情勢で重要とされています。

  • 離職率の低下
  • 従業員満足度の向上
  • 顧客満足度の向上
  • 職場の人間関係の改善
  • 目標の達成

など

フィッシュ哲学の4つのマインド

フィッシュ哲学は4つの行動原則で構成されています。
その行動原則とは、

  • 1「注意を向ける(Be There)」
  • 2「遊ぶ(Play)」
  • 3「喜ばせる(Make Their Day)」
  • 4「態度を選ぶ(Choose Your Attitude)」。

1注意を向ける(Be There)

身の回りで自分を必要としている人に注意を向けること。
ここで言う身の回りの人には、お客さんだけでなく一緒に働く人も含まれています。

そこにいる人の求めているものに共感しようとする姿勢を持つことは、コミュニケーションや人間関係の改善に大きな効果を発揮します。

どうやって身に着ける??

フィッシュ哲学では、そこになるものに注意を向けられなくなる原因を雑音(Noise)と呼んでいます。
その雑音のなかで最も大きな影響を持つのが、スマホや音楽機器などの電子機器です。
そこにいる人に注意を向けるためには、外を歩くときは音楽を聞く、電車のなかではスマホを触るいったことを止めて、ゆっくり見渡し、注意を向ける訓練をするのもいいのではないでしょうか。

また、周りの人が何を求めているか分からない時は、やっぱり聞くのが一番です。

2遊ぶ(Play)

魚を投げるパフォーマンスが「こうしたら面白いんじゃないか」という従業員のアイデアから生まれたものであり、決して人気を狙って始めたものではない。
働くすべての人が、自分の好奇心を持ち、創造することに熱狂し、それを自然体で楽しむことができる。
そんな職場こそが「遊ぶ(Play)」を体現している職場です。
そんな職場であるためには、それぞれの従業員が「新しいアイデアで遊ぼう!」というマインドセットを持つことが必要。

それぞれの楽しみを共有することで、従業員同士の仲間意識は高まり、仕事を楽しめるからこそ真に心のこもった親切なサービスを提供することができます。

では、どうやって訓練する??

遊びのマインドを持つことで、様々なアイデアが生まれたら、実践に移されなければ意味がありません。
ある程度の検証をしたら積極的に実験してみましょう。

そしてこの実験は成功するか失敗するではなく、楽しむことを最優先。
実験する人々が楽しむことができたとき、初めてその施策は効果を発揮します。

また新しいアイデアが生まれ、実験をすれば結果として失敗することもあるでしょう。
ですが、この失敗を重くとらえてしまうと次のアイデアが生まれなくなったり、実験しづらくなります。

ですから、たとえ失敗したとしてもそれを学びの機会だと前向きに捉えることが大切です。

3喜ばせる(Make Their Day)

すべての人は少なからず「ほめられたい」「認められたい」という想いを持っています。
このマインドで重要なのは、「何か見返りを求めて相手を喜ばせる」のではなく、「人を喜ばせるのが好きだから、相手に貢献する」という動機。
見返りを求めずに相手に貢献することで、結果としてより価値のあるものが得られるとフィッシュ哲学は主張しています。

では、どうやって訓練する??

喜ばせる最初の一歩は、一緒に働く人の良い行動を発見すること。
「誰かの良かった点を一日5つ書き出す」といった課題を自分で作ってみるといいかもしれません。
また積極的にほめましょう。

周りの人の良い点に目を向け、それに気づいたならば、それを積極的に伝えましょう。
たった一言でも、メモを渡すのでも、グッドサインをするのでもでも構いません。
自分が良いなと思った行動をした人にそれを伝えることがポイントです。

4態度を選ぶ(Choose Your Attitude)

皆さんは、自分の態度をどれくらい選択できているでしょうか?
朝起きたときの態度や仕事を始めるときの態度、休憩が終わったときの態度、クレームが来たときの態度など、意図的に態度を選べているでしょうか?

フィッシュ哲学では、自分の態度を「選ぶもの」だと考えます。
つまり、周りからの刺激に影響されるのではなく、自分が周りにどんな影響を与えたいかに注目し、自分の反応や態度に責任を持つということです。

では、どうやって訓練する??

「自分の態度を選ぶ」ための第一歩は、自分の態度を意識してそれに気付くことです。
「今日をどんな自分で過ごしたいか」「どんな影響力を持った自分でいたいか」という理想を明確にすることで、実際に自分がどんな選択をしているかがわかるようになります。
その選択に気付くことができれば、態度を自分で選ぶことも次第にできるようになるといいます。

また.一日の態度を振り返るのもGood。

理想の態度が明確になったら、それを目標として実践します。
そして、理想の態度がとれていたかどうかを一日の終わりにチェックします。
このためにも、理想の態度をチェックリストとして作成したり、今日の目標を設定するのもいいでしょう。

あとがき

日本で抜群の接客と言えば、どこをイメージしますか??
スタバ??伊勢丹??リッツカールトン??ディズニーなど接客のプロとして有名な企業がありますが、みなさん、実はこちらが日本一なのではと思うのです。

あの大塚家具です。

放送作家でお金稼げるようになったら、良いベッド買ってやる!!
20代で全く食えない時期にそんなことを思っていました。

良いベッドといえば、みなさん何を思い浮かべますか。
その当時、まだテンピュールもなければ、エアウィーブもなく機能性ベッドは皆無な状況の中、当時情弱だったため高級と言えば芸能人御用達の大塚家具一択でした。

歳月が流れ、少しは稼げるようになった時に大塚家具に行ったのです。
まだ分裂するだいぶ前のお話です。
ということで。大塚家具の接客を最後に少しご紹介。

平均接客時間2時間が客単価をUP

入り口で顧客に名前や住所を書かせて登録し、店員がついて回る接客販売で会社が成長していきました。
平均接客時間が2時間を超え、さらに平均客単価が30万円を超えるとされていたビジネスモデルなのです。

また顧客に呼ばれれば、自宅を訪問して部屋を採寸、
広さに見合った家具を提案する。さらにはシーツ一枚からでも自宅に届けるという徹底振り。

家具の博物館

大塚家具では、なぜ高いのか価値があるのかをきちんと説明します。
店員は、木や革や、さまざまな材質や、質の見方に精通した学芸員といった具合なのです。

添乗員みたいに店内を案内してくれるシステムで、多少うっとうしいと感じる方もいるかもしれませんが、次第に慣れてきます。

外資系生保の営業研修でも大塚家具の接客方法が取り上げられます。
100万以上の高額家具を散々案内し客を申し訳ない気持ちにさせ最後20万くらいの割高ではあるが買えなくもない家具を買わせるという手法なのでした。

勝久氏曰く
「私は百貨店と同等のお客さまを求めてきた。高級品をお客さまに理解して買ってもらってきた。悪いたとえになるかもしれないが、ニトリやイケアを意識するなと社員にいってきた。家具の使い捨ての風潮は間違っている。親子三代にわたってつかってよさがわかる100年ブランドの商品を作っている」。

私は当時ベッドを購入する際、数回通いこのような接客を受けた結果、次第に、裏切れないという気持ちになった記憶があります。
そして、キングスダウンという40万円くらいのベッドを奮発したのですが、現在も使っており、「物を買ったんだ」という想い出が染みついています。

いま断捨離を実践されている方も多いと思います。

私もその中の一人で、ほぼ物は買わない、溜めない生活をしており、物欲なんてほぼ出ないのですが、それが沸いてきた時には、良いものをと思っています。

なぜなら買い替えるという労力が少ないからです。
安いものは買い替える前提で作られていまよね。きっと。

そう思うと、、買い物をしないために、高いものを買うという選択がスモール生活にはピッタリと思っているのでした。

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