うんこ漢字ドリルの大ヒットや、横浜とお台場で開催し、上海進出も決まっているうんこミュージアムの盛況など、空前の「うんこブーム」が巻き起こっています。

とはいえ、うんこブームはエンタメ系だけではありません。
うんこの周辺ビジネスも活況です。

腸から体調を整えたり観察したりする“腸活”が1つのトレンドとおり、住宅設備を手掛けるLIXILは、排便するタイミングや便の大きさを分析するシステム「トイレからのお便り」を開発しています。

イギリス発 ウンコが燃料の「ウンコバス」

新しい事業の形として注目されて「ソーシャルビジネス」。
内閣府の発表では、日本には20万5000社のソーシャルビジネスがあり、経済全体に占める割合は11.7%とまだ低いのですが、ソーシャルビジネスのパイオニア的存在と言われているイギリスでは、社会的企業の経済全体に対する割合は14.4%。

イギリス内閣府の発表によると、約80万社存在しています。
イギリス西部にある都市ブリストルで導入されたイギリス初の40人乗りの新型バス。
この一見ごく普通に見えるバスが世界中で話題になっています。

「バイオ・バス」と名付けられたこのバスは、燃料として人の排泄物であるウンコが使用されています。
直接家庭を回って排泄物を集めたわけではなく、ブリストルの下水処理に集められた排泄物を処理する際に発生する「バイオ・ガス(メタン)」を燃料にしているのです。

ブリストル住民1人の年間排泄物で、約60キロ走行させる事ができるこのバスは、一般に使用される燃料のディーゼルに比べ、30%も二酸化炭素の排出を抑える事ができる上に、ゴミを再利用できる画期的なバスです。

ちなみに不純物は全て取り除かれるので、匂いは全く気にならないそうです。
現在は、新たに110台の2階建のバイオ・バスを導入するために、イギリス政府に250万ポンド(約3億1900万円)の助成金を申請しているのです。

アメリカ発 犬の糞でぼろ儲け!?

マナー違反の中でも、被害に遭っても犯人を断定しずらいものの一つにペットのうんちがありますよね。
うんちをされる現場を1日中見張る事は出来るはずもなく、かと言って、自分で片づけるのは、釈然としない気持ちになります。

そんな糞害から住民を救済するために、全国で初めてアクションを起こしたのが大阪府泉佐野市です。
犬の糞の放置は「泉佐野市環境美化推進条例」により禁止され、糞を放置した飼い主に対して過料10000円が科せられることになりました。

しかし、日本はうんこに対してまだ寛大な国。
スペインの首都マドリッドでは、ペットの糞を放置した飼い主には、最高1500ユーロ(約17万円)の罰金か、数日無報酬で路上掃除を科す措置を取っています。

さらにスペインの各自治体ではとてもユニークな試みを行っております。
例えば、スペインの首都マドリッドの近郊にあるブルネテでは、ボランティア達の協力を得て、路上に放置された糞をわざわざ拾い、飼い主の元へ「落とし物」として郵送で送り返す措置を実施しました。
この結果、実に糞害が70%も減少したとして、スペイン国内だけでなく、国際的に話題を呼んだのです。

人の困ったからビジネスは生まれるもの。
増え続けるペットの糞害に目を付けて、大成功しているビジネスがあります。。

米ニュージャージー州に住むキャサリンさん。
彼女の子供たちの誕生日には、必ずプレゼントとして「犬」をせがまれていました。
しかし、責任をもって犬を世話する年齢に達していなかったことや、郵便配達員の夫が毎日犬に脅されたり、嚙まれたりしていて,犬に対して嫌悪感を抱いていた事もあり、プレゼントすることに対して慎重になっていました。

最終的に犬をプレゼントしたのは子供たちが10歳と12歳になってからで、しかも犬が庭に落とした糞は必ず拾うという条件付きにしました。
しかし残念なことに、約束が守られたのは一か月だけ。

そこで、しびれを切らしたキャサリンさんは、子供たちの小遣いからDoody Call(ドゥーディー・コール)を雇うことにします。
週15ドル(約1500円)で雇った彼らがやってくれる事は、まさに犬が庭にした糞を拾う事でした。

ドゥーディー・コールは2001年に米ニュージャージー州で設立され、ペット一匹につき週15ドル(約1600円) でペットの糞を掃除する企業です。
設立以来、順調に売り上げを伸ばしていき、今では、アメリカ22州で55のフランチャイズを持つまでに大成長したのです。
今後も事業の展開を考えており、糞害がなくならない限りビジネスも自動的に成長する見通しです。

アメリカ発 放置した飼い主を探し出すビジネス

犬の糞からDNAを割り出し、飼い主を探し当てるDNAキット「PooPrints(プープリント)」を開発したのはバイオ・ペット研究所です。

米テネシー州に本社を置くこの企業は、元々動物のDNA鑑定を行う国際企業で、以前から雑種犬のDNAを割り出すセットなどを販売していました。
しかしある日、研究職員の1人が犬の糞を踏んでしまい、腹を立てているのにヒントを得て、犬の糞からDNAを割り出し、飼い主を見つけるアイデアを思いつきます。

2010年にDNAセットを販売し始めて以来、今では全米だけでなくカナダなどの国外でも販売しています。
このキットの主な顧客は、マンションの管理会社や大家。
彼らが部屋を貸し出す前に、入居予定者が飼っているペットのDNAを採取・登録しておき、もし敷地内に糞が見つかったならば、その糞から即DNAを割り出し、飼い主に罰金を科すのだそうです。

プープリントのサービス料は、ペットのDNA鑑定及び登録に各ペットにつき50ドル(約5200円)、そして糞のサンプルが1回毎に75ドル(約7800円)を請求するのみです。

現在は、北米だけでも3000棟ものマンションがプープリントを利用しています。
このサービスを利用しているマンション管理会社の話によると、プ―プリントを使用以後、初めて後始末をしなかった入居者には50ドル(約5200円)の罰金、2回目は100ドル(約1万300円)、そして3回目には退去通告を出しているのだそうです。

タイ発 ゾウのウンチを紙にするビジネス

糞が堆肥となってリサイクルされる、ということはよく聞きますが、実は色々なものにリサイクルすることができます。
では、ゾウの糞はどのようにリサイクルされ、どのように利用されているのでしょう?

ゾウの糞からできる紙は、タイのチェンマイで作られています。
ゾウ一頭の食事量は一日に200~250Kgほどで、糞の排泄量は50Kgほど。
この糞から一日分で、なんと115枚もの紙が生産できるという。
もちろん紙は匂いはなく無菌です。

また、スリランカでは、この糞を使って「ぼくのウンチはなんになる?」という絵本が作られました。
これは日本でも購入可能で、売り上げの一部は、ゾウの保護活動や子供たちの環境教育に使われています。

また、スリランカでは餌を求めるゾウが人の住む場所へ迷い込み、民家を破壊してしまったり、人の命を奪ってしまったりと言ったトラブルがあったために、人間とゾウの関係はそれほど良いものではありませんでした。
しかし、この糞から紙を生産する技術が誕生したことで、非木材紙の供給源として、ゾウと人間の関係性は見直されているそうです。

フランス発 ゾウの糞で自家発電

紙だけではなく、ゾウの糞で電気を作り出すこともできるのです。
ゾウの糞からメタンガスを生産し、それがエネルギーとなります。
ゾウ一頭の一日分の糞で、二つの家庭の一日分のガスを賄えるそうです。
そのため、フランスにあるボーバル動物園では、ゾウやパンダの糞を使ってバイオガスを作り、これを使って園内の自家発電を行ってます。
ゾウの糞を設備の暖房や保温のエネルギーとして使い、余った電気を電気会社に売電までしているそうです。

ゾウの糞が食べ物に

なんとゾウの糞は食べ物にもなるのです。
タイに高級なコーヒー豆に「ブラック・アイボリー・コーヒー(Black Ivory)」がありますが、これはコーヒー豆をゾウに食べさせ、未消化状態で排出してもらい、糞の中から回収することで生産されます。

ゾウは消化を30数時間で行うそうですが、コーヒー豆は消化し切ることはできず、コーヒー豆に含まれるタンパク質だけが消化されるそうです。
そのため、蛋白質由来の苦味がなくなり、なめらかな口当たりと強い香りのコーヒー豆が作られます。

ちなみに、このコーヒー豆を使ったビールが2013年に、日本のビール製造所「サンクトガーレン」から発売されました。
エイプリルフールの企画として限定販売されたこのビールですが、大好評につき即日完売したそうです。

他にも、アフリカの東部ではゾウの糞を使ったお茶があります。
それは象糞茶(サバンナ・ティー)と言われ、1年間乾かしたゾウの糞を煮出しすることで作られ、味は紅茶に近いのだとか。

アフリカではゾウの糞を民間薬としても使われ、江戸時代の日本でもゾウの糞から作った薬丸「象洞」が売られていたのでした。

オーストラリア「あなたのうんこ買い取ります」

オーストラリアやアメリカに、うんちを買い取ってくれている病院があります。
うんちを提供すればお金がもらえるのです。
オーストラリアのメディア「news.com.au」によりますと、同国の消化器病センターにうんこを提供すると、1回50豪ドル(約4000円)の報酬を受け取れます。

単純計算すれば1週間で250豪ドル(約2万9000円)、1年だと1万3000豪ドル(151万円)に上る。
うんちの需要が高まっている1番の理由は、健康な人のうんこに含まれる腸内細菌を患者の腸に注入することで腸内環境を整える「便移植療法」に使うから。

便移植療法とは、「健康なドナーの便を生理食塩水などに混ぜて液状にし、フィルターでろ過した菌液を患者の腸に移植する」こと。

うんちもドナーが不足している

目的は、患者の体内で失われた善玉菌を取り戻すことです。
抗生物質などで善玉菌が殺されてしまうと、悪玉菌、とくに「クロストリジウム・ディフィシル」が腸内で増えすぎるのです。

その結果、「クロストリジウム・ディフィシル感染症」(CDI)になると、下痢や吐き気を引き起こし、死に至ることもあるという。
同国の消化器病センターがうんちを買い取る背景には、ドナー不足があるという。

実はこの病気、今まで治療法がなかったのですが、ある女性の勇気ある行動が、うんこ治療の道を切り開いたのでした。

死の淵から救い出した「ウンコ移植」

上記のある女性とはアメリカ・インディアナ州に住むキャサリンさん。
2005年に抗生物質を使用後、クロストリジウム・ディフィシル誘発性大腸炎を発症してしまいます。
この病気は抗菌剤の使用で他の常在細菌が取り除かれた後に、C・ディフィシルという細菌だけがなぜか拡散し、最終的にこの細菌が毒素を作り上げる結果、治療が困難な下痢や吐き気などを引き起こす病気です。

キャサリンさんは計8回この感染症を発症しますが、6回目以来、抗生物質が全く反応しなくなり、外出する事もできない程、病状は悪化してしまいます。

そして、最終的に3分の1の結腸を切除したものの、症状は全く改善されず医者からは死の宣告も受けていました。
そんな時!!
「糞便移植」の研究報告書を見つけ出します。

そこで彼女は「移植レシピ」をネットで見つけ出し、キャサリンさんの夫の排便を利用して、自らで糞便移植を行ったのです。
すると、移植後約数時間で信じらない程に回復し、翌朝にはベットから自ら起き上がり、家族の朝食を準備するまでに回復したのでした。

そして長年患わっていた腰の手術後に再びC・ディフィシルに感染してしまいますが、今回は医者がウンコ移植に協力し、キャサリンさんは全米で初めて医療機関で糞便移植を行った患者となったのでした。

自らの辛い経験を基に、キャサリンさんは非営利団体「糞便移植基金」を設立し、ここでリサーチされた事を元に、今では多くのソーシャルビジネスが生み出されています。

その1つが「オープン・バイオウム」。

医療機関に移植のために必要な排便を送るサービスを提供しており、現在まで既に1万2000以上のサンプルを提供しています。
1つのサンプルにつき値段は385ドル~535ドル(約4万円~5万6000円)。
そして32人のドナーには、各サンプルにつき40ドル(約4000円)を支払っています。
45万人のアメリカ人が毎年感染し、1万5000人が命を落としているクロストリジウム・ディフィシル誘発性大腸炎。
今では「ウンコ移植」に熱い視線が送られています。

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