カフェで仕事をすること。
お勤めの方でも、社内よりも効率的に物事を進められるのではないでしょうか?
私は銀座に自宅を構えておりますが、自宅でパソコンを打つことは全くなく、もっぱらカフェで、原稿を書いています。
なぜ、安くはない土地に住んでおきながら、自宅を活用しないの??
と自分でも感じるところですが、ベッドやソファーや映画が見れる環境の中で、それを横目に歯を食いしばって出来る精神力を持ち合わせていません。
パソコン打つところしかない環境に行かないと、書けない体質となったために、カフェ選びは大切なのです。
そのカフェで近くにあるのが、ドトール、スタバ、プロント、そして本日のお題であるベローチェ。
元々、プロントやドトールのヘビーユーザーだったのですが、ここ1、2年はもっぱらベローチェになったのです。
その理由となったベローチェの愛される理由を書き、アイデアのヒントになればと思っています。
目次
顧客満足度調査で5年ぶりの首位のベローチェ

180円の値段設定の期間が長く続き、現在は200円になりましたが、このコスパが素晴らしい。
私のように、個人のお仕事として利用しているものにとって、カフェは1日一回ではなく、ご飯を食べる間に一度お店を離れることも多いため、200円ならば、何度も来れます。
その値段のサービスが軸となり、リピート志向を表す「ロイヤルティ」で初の1位を記録したのです。
※顧客満足度調査
主要なサービス業約400社を対象とした、顧客満足度に関する消費者評価の総合調査「日本版顧客満足度指数」を毎年実施。
2018年4月から5月にかけて、カフェ7社について、1社当たり約300人の実利用者(半年以内に2回以上利用)を調査。
調査では「顧客期待」「知覚品質」「知覚価値」「顧客満足」「推奨意向」「ロイヤルティ」という6つの指標について順位付け。
このうち金額と手間暇のコストパフォーマンスを意味する指標「知覚価値」では、ベローチェが2013年度から6年連続で1位となっています。
提供が抜群に早い

カフェを訪れる時に、えっと思うことに並ぶことがあると思います。
ドトール、スタバで並んだ経験は数知れず。
しかし、ベローチェはレジ前の列が少ないのです。
なぜか??

コーヒーの抽出マシンが早いのはもちろんのこと、その値段設定にあります。
210円です。
未だ現金払いしている人が半数ほど占める日本で、ドトールの224円やスターバックスの幅広い値段設定は、お金を用意するのに時間がかかりますよね。
その分、210円はほとんどの人がお財布に入っている金額。
そのため、「会計」がスピーディーに終わるのです。
会計が早いと早く座席に座ることができ、不満分子を作ることはありません。
ベローチェにはそうした「利便性」が隠れているのです
フリーWi‐Fiの登録が簡単

メールやIDを登録しないと使えない日本のwifi環境の中にあって、ベローチェのWi-Fiは、接続の簡単。
登録時にメール送信の必要がなく、しかも登録すべき項目は言語・性別・生年月日だけ。
「velocewifi」というパスワードを入力すれば、1接続で最長60分、1日あたり6回まで利用が可能。
私がベローチェで作業している感覚でお伝えしますと、60分経っても接続は切れることなく、6回までの制限を受けたことがありません。
さらに、ベローチェの他の店舗でも再登録を行わずに利用できるのもメリット。
椅子、テーブルのサイズがちょうどいい

ちょうどいいサイズって何??と感じるところですが、スタバのふかふかソファーに座るとパソコン作業が出来なくなり、ドトールの狭い椅子に、テーブルだとパソコン置いただけでマウスを動かせません。
その点、ベローチェの机のサイズは、マウス置いて、コーヒーもそばにおけるスペースがあるのです。
そのため、他人との距離感を気にすることなく作業に没頭でき、心の平和が保たれるのです。
その裏付けとして、ベローチェは値段だけではなく、いま「居心地の良さ」も戦略として重要視しています。
前述のように、席のスペースを広く取っている店舗が主流となってきている他、ソファを配置するところを増やしています。
安いから入ったのに、あれっ?意外と豪華じゃん!!と気づく人も多く、ここを評価する顧客は少なくありません。
「また利用したい」と思わせる空間を提供できているのです。
現在は、低価格帯の店も「居心地の良さ」が重要になったいます。
好調なスタバとコメダに共通しているのが「居心地の良さ」。
スタバは積極的な改装を実施するなどして、常におしゃれな空間を保ち続けています。
またコメダはふかふかのソファを設置し、新規店舗では全面禁煙を原則とするなど、居心地の良い空間を作り出すことに成功。
スタバとコメダはいずれも、業界内では中価格帯に位置するため、値段に見合った居心地の良さを期待しており、そこに応える必要がある。
対して、ベローチェの居心地はハードルが低く、期待以上の満足度を与えることにつながるのです。
営業時間が長い

繁華街立地に多いベローチェでは、朝7時~夜11時までの営業が多い。
他のカフェあは夜9時や10時までのところが多い中、夜11時まで営業しているカフェは珍しく、朝、出社の前にくるビジネスマンや飲み会終わりに利用する人や、会社での勤務後に一杯飲んでから帰るというサラリーマンの需要も満たしています。
メニューを豊富に用意している

ベローチェの「商品力」といえば「コーヒーの安さ」というイメージですが、ベローチェが強化しているホットドッグやモーニングセットといったフード類。
店内調理にも関わらず200円ほど。朝のモーニングでは350円という、立ち食い蕎麦並のコスパがあるベローチェにビジネスマンが流れるのは自然の流れです。
キャンペーン連発で飽きさせない

例えば、過去にはこんなキャンペーンを展開
- 「粗挽きホットドッグフェア」
- 「Vモーニングキャンペーン」といった喫食需要を喚起する施策を行っております。
「Vモーニングキャンペーン」では、朝のベローチェの魅力を訴求するPR動画を制作・配信し、店頭では対象商品をご購入頂いたお客様に「ハズレなしの割引スクラッチカード」を配布しました。
・夏は「冷感研究室」キャンペーンを実施で、「イイ夏の日(1・7・2のつく日)」は対象ドリンク(アイスコーヒー、アイスティー)がサイズアップ無料。
・「ホットチョコレートwithチョコボール」
クーベルチュールチョコレートを使用し、店内で抽出したコーヒーを隠し味に加えたチョコレートドリンク。
横に添えたチョコボールとチョコフレークを入れて溶かして、最後の仕上げ(チョコボールを溶かす)をして味わいを完成して頂く商品。
・ドリンク3杯でネコのフィギュア
黒猫のフィギュアのプレゼントで、女性からの支持を広く集めました。
・また回数券も期間限定で販売しており、回数券を使うと1杯150円ほどの値段に下がるのです。
やっぱり喫煙者のオアシス

現在でも、9割の店舗で喫煙可能であることも顧客満足度の高評価につながっています。
喫煙者は「タバコを吸えること」が、非喫煙者は「煙や臭いを気にしなくてよいこと」が、ベローチェの重要な利用動機になっています。
喫煙者は増加していますが。一方、愛煙家にとってカフェは貴重な喫煙スペースであり、一部の飲食店にとっても喫煙客は重要な顧客です。
このような環境変化のなか、気兼ねなく吸える喫煙者層と、分煙の徹底により煙や臭いを気にせず利用できる非喫煙者層のすみ分けができています。
あとがき

低価格のコーヒーといえば、210円のサンマルクがありますが、昨年の大量閉店に見られるように、顧客満足度が高くないのです。
その理由として店舗が汚いことがあげられました。
なぜ綺麗にできないの??
それは…サンマルクの押しである、チョコクロやパフェが足を引っ張っていると思われます。
店舗運営する上で、スタッフの数は限られています。
そこへきて、サンマルクは食事のオペレーションが多く、店内の環境整備までスタッフの手が届いていないのです。
また、今やチョコクロは押しの商品ではありません。
なぜなら、このレベルのパンなら、コンビニで買えるから。
例えば、スタバの「フラペチーノ」や、コメダの「シロノワール」は、そこへ行かないと味わえず、来店の動機になります。
つまりサンマルクは「低価格」以外の売りが、現在0のピンチな状況なのです。
対して、同じ低価格のドトールですが、ここは「どこにでもある」安心感で押し切っています。
リピーターの声としては、価格以外では「利便性の高さ」が大きい。
ドトールは、駅前のビルの1階など好ロケーションに立地していることが多く、そのため、ホッとひと息つきたいときや待ち合わせで利用するのに非常に便利です。
例えば、新しい土地を訪れた時でもカフェを探す際に「きっとここにもドトールがあるだろう」という安心感が顧客に根付いています。
そのため「また利用したい」と思われているのです。

放送作家・演出家・地域戦略アドバイザー
1977年生まれ 熊本県天草市出身
株式会社ドーンマジック 代表取締役