われわれ世代(40代)の伝説ブラジャーといえば、やっぱり武田久美子さんの貝殻ですよね。
海に遊びに行ってはよく真似したものですが、なぜ貝殻ビキニが生まれたか知っていますか??
ロケの前日にたまたま、貝を食べ、ノリで使ったんですって。

その武田さまもいまでは、ちゃっかりホタテの宣伝に余念がありません。

またブラジャーといえば、アメリカのインスタグラマーでトレンドなのが、武田久美子さんの貝殻から進化した
「フィッシュブラ」
自分の捕まえた魚をブラジャーに見立てて自らを撮影し、インスタグラムで公開するというもので、実は、流行っている訳ではなく、ボート用アンカーのメーカー「Hurricane Boat Anchors」が、SNSを使ったプロモーションの一環として実施しているものだったのです。
という訳で本日はブラジャーを作る老舗メーカーワコールのお話です。
目次
国内婦人向けインナーウェア1のワコール

創業1946年、京都に本社を置くワコールは、国内の婦人向けインナーウエア市場でシェア1位を誇る下着メーカー。
その下着メーカーのワコールでは、ブラジャーから得られた「在庫管理ノウハウ」や「女性の悩みを解決するデータ」を生かし、下着とは異なるものジャンルのものを販売した結果、なんと販売を始めた2004年度の売上高から約20倍に伸び事業に成功し売上を押し上げました。
では、それはどのようなジャンルの事業だったのかと言いますと…
トップ企業のアイデア

シューズ(大量の在庫を管理するテクニックやノウハウがあったため)
大量の在庫管理テクニックが強み
下着の場合、たとえばブラジャーであればカップサイズとアンダーバストに沿ったバリエーションが求められます。
店頭では膨大な在庫をつねに持つ必要があるため、大量の在庫を管理するテクニックやノウハウはワコールの一番の強みでした。
機能性に富んだ商品の開発に加え、多数の在庫をコントロールできる仕組みが社内で構築されていたことが、靴事業の成功に寄与したといえます。
実は靴市場は在庫管理が難しい

過去には衣料品大手のユニクロも一度、靴事業の撤退に追い込まれるなど、靴市場は在庫管理の問題で、異業種からの参入が難しいといわれています。
歩きやすさの秘密は、ブラジャー理論

ブラジャーで重視する「ジャストフィット」の考え方を靴にも当てはめ、インソールには足裏にフィットする素材を採用。
種類によっては足幅に応じて細かくサイズを展開しています。
その、「ジャストフィット」の驚くべき履き心地にたどり着いた理由には、下着メーカーとして、長年にわたって女性の体の美しさを支えてきたワコールならではの知見が生かされています。
「足のサイズというのは、百人百様。何センチといった長さだけでは正確に測ることはできません。それは、ブラジャーがカップだけでなく、アンダーバストのサイズも測らないといけないのと一緒。足も長さだけではなく、幅や周囲すべてをきちんと合わせないと、サイズが合っているとは言えないのです」
ワコールが初めて靴を販売したのは1988年。
戦後、洋装であるブラジャーなどの販売で成長した同社は、日本人の身体に合った下着を開発するため、毎年約1000人の女性の人体を計測してきた。
蓄積した研究データを生かして「女性の足も支えたい」と考えたことが、靴市場に参入したきっかけだったのです。
あとがき

ZOZOが身体計測アプリを広め、日本人のデータを一人締めしようとしたのでしょうか。
残念ながら、今のところ浸透するまでには至ってないのですが、人のデータというのは、マンパワーで地道に計測した方がいいのでしょうか。
例えば、育児メーカーの「ピジョン」では、昭和24年に発売した日本初のキャップ式哺乳瓶が思うように売れず、傾きかけた会社を救うべき社長の仲田氏が起こした行動というのは…おっぱい行脚。
約6年にわたり、水商売の女性に頭を下げてはおっぱいを吸わせてもらったという。
当時のマスコミにも大きく取り上げられ
「おっぱい社長奮戦す」
と話題になったそう。
良い時代です。
もちろん、その後哺乳瓶は大ヒットしたのでした。

放送作家・演出家・地域戦略アドバイザー
1977年生まれ 熊本県天草市出身
株式会社ドーンマジック 代表取締役